【Spring has come!】

date

2001/04/06(sat) 小潮

point
青海(埠頭公園)
report
 小中学校も休みになった土曜の昼下がり、妻がせっせと家事に勤しむ横で一人ネットの中を漂っていた。すると、いつの間にやら「青海でメバルが上がっている」との情報に流れ着く。ふーん、でも、うちは葛西店だから。最初の1尾はやっぱりホームの周辺でさ、それもシーバスで。志は高くね。

 日も暮れようという頃、妻を誘い車に乗る。車?自転車じゃなくて?そう、太陽とともに志は傾き、いつしか水平線の彼方へ消え去ろうとしていた。車は一路西へ、西へ。青海の公園は結構混むからね。早く行かないと。きれいごとだけじゃ生きていけないわけですよ。静かにひらき直る。

 埠頭公園(正式の名前は知らないが)の駐車場は、予想に反して空いていた。おやおや、こいつはツイてるじゃないか。少し風が強いのは気がかりだが、とにかく釣ってみよう。

 薄暗闇の中、二人分のタックルを準備する。風を考慮して、少し重めのナス型オモリにセイゴバリ、Sliderのクラッピーグラブ(パール)をチョンがけしたアンダーショットリグである。一度下がり始めた志は、急坂を転がるビー玉なみ、もう元には戻れない。

 では、志の低い最初の1投。といってもメバル相手だから、際に落とす。落としたはず。はずだが。あれ?下を覗き込むと、砂地が波に洗われている。ルアーは宙に浮かんでいた。釣れるか、トビウオ。

 途方にくれている間に風は強くなってくる。気温は下がってくる。妻のテンションも目いっぱい下がっている。まあ待て、あっちのほうだったら釣れるかも。だましながら公園も脇の方へ移動する。

 立禁の有刺鉄線が剣呑なフェンスの脇で、再びルアーを落とす。ここはかろうじてルアーが沈む。しかし、妻は前のポイントの根がかりでリグを切ってしまい、やる気と一緒にルアーを海に流してしまっていた。「リグを組んでやろうか」という夫の気遣いと下心のない交ぜになった言葉にもだまされず、「見てる」とビミョー(注:時代)な答え。

 メバルおよび妻、お前もか。語呂の悪い嘆息を飲み込みながら、少しずつ護岸周りを探る。そして護岸が角になっているところに、ルアーを落としたときのこと。プルッと、プルッときた!二度も書くほど強い引きではなかったのだが、きたのだよ、プルッと、プルルッと。竿をあおる。リグが水面を割る。とたんに感触が消える。ああ、あたりだけか。と思った竿先がビミョー(注:くどいようだが時代)に震える。あ、ああっ、魚がついてる、ついてるぅ!4月6日18:45。2002年も明けて4ヶ月を過ぎての初の1尾。東京湾、初メバル。名前のとおりの春告魚。その後はあたりなのかどうかわからない竿先の感触のみを、おおらかな気持ちで受け止めながら、最後は根がかりで竿をたたむ。

 今日から葛西店ではなく湾奥店にしようかと思ったが、やっぱりやめた。名前つけると、験が悪いんだもん。

 とにかく釣れた。

result

メバル 12cm

photo
2002年初釣果 小さくても大きな1尾

<<<RETURN

inserted by FC2 system