新春初釣り

date

2007/01/02(tue) 大潮

point
有明(西ふ頭公園)
report

 2007年の初釣りに行った。今年の吉凶を占う大事な釣行である。なんて、言っちゃっていいのか?!いいのか、俺っ!

 良いか悪いかは帰ってきてから判断するとして、とにかく今年は出足が早いのだ。ただし狙うはメバルである。実は最近、ルアー雑誌で読んだ「メバトロ」なるものをやってみたいと、うずうずしていたのだ。しかも、奥さんがなんと正月から働きに出ているのである。

 女房、元気で留守がいい。

 さて、この「メバトロ」だが、これはヤマリア(知らなかったのだが、マリアオフィスってヤマシタのブランドで、しかもヤマシタ自身がヤマリアに社名変更していたらしい)のメバトロボールなる飛ばしウキのようなものを使って、極軽量のジグヘッドを沖目から引いてくる釣法である。初心者でも軽量ジグヘッドを操れるところがミソらしい。また、ジグヘッドも軽量どころか、ウェイトなしというタイプまである。まあ俺さまぐらいの腕になると、こんなお道具に頼る必要もないのだが、いろいろ経験してみるのもいいかなぁなんて。

 で、このメバトロボールとやらを仕入れに、元旦から近所の釣具屋に行ってみた。お、あるある。ルアーメバル専用のコーナーが設けられて、件のメバトロボールもずらっと並んでいる。また、ジグヘッドやワームと一つプラケースに入った「メバトロセット」なんてのもある。入門セットというところか。「ちょっと試してみるか」程度の俺さまにはぴったりだな。と強がりつつ、他にも予備のメバトロボールやら、対抗馬のエコギアなんかを、こっそりカゴに入れてみたりしたのだった。

 さて、仕掛けは準備は万端である。あとは竿にリールにラインである。竿はライトタイプの6feetバスロッド、リールもバス用のアルテグラ2000番で良しとして、さてラインをどうするか。リールには、いつ巻いたか判らないぐらいの、おそらく6lbのラインが巻かれたままになっている。うーん、巻きなおすか...ま、よかろう、メバル軽いし。しかし、この横着が後で悲劇を招くことになる。

 さあ、タックルがそろったところでお次はポイントだが、今回は3箇所の候補があった。1箇所目は、ビッグサイトの西側に広がる有明西ふ頭公園である。この公園は、最近ルアー雑誌にメバルポイントとして紹介されていて、なんだかとても釣れそうな気がするのだ。ただ近くに駐車場がないようで、そこが泣きどころになっている。ちなみに、この公園は水上バス乗り場をはさんで、水の広場公園ともつながっている。2番目の候補は、東京湾で唯一メバルの実績がある暁ふ頭公園である。ここは、潮通しが良い割に釣り人の少ない穴場的ポイントで、駐車場も併設されている。そして、何より釣ったことがある場所はそれなりに自信が持てちゃうしね。実は、ここが出発前の最有力候補だったのだ。そして最後の候補は、通称東雲である。ここは、昔シーバス狙いでせっせと通っていた頃に、日鐵脇の深場をメバルが泳いでいるのを見たことがある。だが駐車場所からポイントまで遠いし、どっちかっていうとシーバスに目移りしちゃいそうで、ここは押さえのポイントにしていた。

 で、最終的に選んだのは有明西ふ頭公園である。何とか車を停められる場所を見つけられたので、雑誌を信じてみたのだ。いつもはゆりかもめから見ていた公園だが、白い敷石に緑の植え込み、オブジェなんかもきれいに整備されて、散歩するにもよさそうである。足場はそれほど高くないし、柵も低いので釣りもし易い。あとは釣れれば文句なしである。釣れればね。

 さて公園の入り口で、まずタックルを準備する。今回初めて使うメバトロボールだが、ラインを中通しにして、その先にサルカンを結ぶだけなので、リグを組むのもそれほど手間がかからない。どちらかと言うと、メバトロセットに入っているママワームの方が問題で、ぺたぺたと粘っこい上に、伸びる素材なのである。ワーム同士がくっつきあって、はがそうにも餅のように伸びてはがれない。人を小ばかにしているようで、亥年にもかかわらず、ついついサルのように「ムキーっ!」と頭に血が上ってしまうのだ。

 タックルの組めたところで、真っ赤なサル顔をして公園に入ると、まず目に入ったのが停泊していた銀河丸である。帰ってから調べたのだが、総トン数6,185トン、全長116.4m、航海訓練を行うための練習船であるらしい。たまたまこの年末年始を有明で過ごしたらしく、いつも泊まっているわけではないようだ。いずれにせよ、釣り人的にはこの大きな船の影が何となく良さげに見えて、さっそく周りを探ってみることにした。停泊場所付近は、ビット(小林旭とかがよく足をかけてるアレ)の辺りに低いチェーン柵がある程度で、岸壁ぎりぎりに立つことができる。そこから足元にメバトロリグを落とし込んでみたのだが、これといって反応がない。

 そこで今度は、水上バス乗り場に向かって移動しながら、沖に向かってルアーを投げてみる。キャストこそメバトロボールの真骨頂、いやぁよく飛ぶ!と言いたいところだが、如何せん6g程度のものなので、飛距離も知れいている。また水面ではしきりにボラが跳ねているものの、メバルの気配がないので、メバトロボールをSS(スローシンキング)からFS(ファーストシンキング)に取り替えてみた。こっちのほうが重いので飛距離も出るし、着水後すぐに巻き始めればサーフェイスも探れる。メバトロボールをとりあえず使ってみるなら、FSから手をつけるのが良いかもしれない。ちなみに、このメバトロリグ、リーダーやルアーが肝心のメバトロボールに絡まりやすい。これでまた、サル状態になったりする。

 それにしても、正月のそれも薄曇なのにもかかわらず、風がないせいか海っぺりの公園でも寒さで辛いということがない。海も凪ぎ、琴の奏でる「春の海」って感じで、メバル狙いにはもってこいである。ただ、潮が澄みきっていて、特にビッグサイト前は足元が浅くなっているので、水底まで見えてしまっている。そんでもって、岸際では魚の反応がないのも丸見えなのである。寒さではしびれないが、違う意味で辛い。

 午後の3時過ぎから始めた釣りだが、何もないまま時間だけが経っていく。しかし次第に暮れてきたので、メバル的にはこれからが本番か。と思っていた矢先、コンコンコンと小気味良い魚信が!やりよった、新春一発目から来ちゃったかも。それにしてもメバルの割には重くない?際に寄せた魚体が、台場の観覧車の灯りに映える。あ、こいつはシーバスじゃん!あれだけ狙って行っても釣れない、あのシーバスがかかっているのだ。でも、今日に限っては所詮、外道だしな。ちぇ...なんて、くさる訳もなく、ただただこの1尾をばらさないようにと祈るのだが、ここでハっと気がついた。ラインが細いのである。ミチイトはへたりかけた6lbだし、リーダーに至っては4lbである。タモもない。どおしよ、どおしよ、どおしましょと焦っていたら、ぽろっと魚が外れてしまった。

 あーっ.......

 でもルアーを引き上げてみると、ファインワイヤーの細軸フックが伸びてしまっている。ライン以前の問題だったのだ。いずれにせよ引き抜けなかったんだし、しょうがないや。とりあえず、魚の引きは味わえたし。それに今日は、メバルを釣りに来たんだし。と、涙で視界をにじませながら、自分に言い聞かせてみたりして。その後もしばらく粘ってみたが、お目当てのメバルからの反応がないまま、竿をしまったのだった。

 さて、こんな結果の初釣りだが、今年の釣り運は如何に?

result

1バラシ...

photo
なし

<<<RETURN

inserted by FC2 system