【Linebreak Hotel】

date

2001/08/03(fri) 大潮

point
葛西(荒川河口)
report

 今日も今日とて奥さんは飲み会である。やれやれ。そうぼやきながら、いそいそと竿を担いだのだった。やれやれ。

 22:30下げいっぱい、空には煌々と満月が照っている。涼しい南風が吹き、雰囲気は悪くない。毎回、雰囲気だけは悪くない。

 お気に入りのBOMBERを投げ続ける。あたりすらなし。最近、BOMBER、すっかり株を下げている。がんばれBOMBER。BOMBER,BOMBER YEAH! BOMBER,BOMBER YEAH! ちゃ〜らちゃ〜、ちゃらら〜ちゃちゃ〜。あの人参ってるの?いや、気合を入れてもらっているんだよ。

 河口角を回り込み、南側の水路を探り始めたところで、ルアーを替えてみた。Rapala CD9のオレンジヘッド。gakuの実績ルアーである。一投め少し沈めると、いきなり根がかり。と思ったら動く。水面で水しぶきが上がる。きたかっ。竿をぐいと引き寄せる。

 ふっ。

 ふって何?何なの?ねえ、何なのっ?何なのよぉっ!貢ぎに貢いだこの人と、ようやく一緒になれると思っていたのに裏切られた、場末のホステスのように荒れ狂ってみました。23:25、悔しさだけが残るラインブレイク。

   Oh, I'm so lonely
   I'll be so lonely I could die

 往生際悪くその後も粘っていると、背後から、「こんばんわ」と声をかけられる。びくぅぅっ。釣り人同士、情報交換をするのは願ったりだが、やはり深夜に突然話しかけられると、心拍数が上がる。

 振り向くともじゃもじゃ頭でサンダル履きの人がいた。竿は持っていない。零時を過ぎた荒川にである。でも話をしているとルアーには精通している。何者?
 「メーターが出たって言ってましたけどね。」
などと、帰りにくくなるようなことを言う。もしや悪魔か?神が僕をお試しになるために、悪魔を遣わされたのか?

 だがその後は、ボラにすれたかのような感触があっただけで、去っていった魚は戻ってこなかった。ええ、そうよ、戻ってなんかきやしないわよ。ホントのこといえば、これでせいせいしたわ。ふん...わーん。神の試練は続く。

result

No-Fish

photo
なし

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