【切れた釣糸】
date
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2001/09/16(sun) 大潮 |
point
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葛西(左近川水門) |
report
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思えば6月24日に開店して以来、釣っていないのである。このままだと葛西店はマイカルの後を追って倒産してしまうかもしれない。あるいはkosukosu首相が構造改革案を打ち出して、葛西店を整理縮小してしまうかもしれない。大ピンチである。こうなればこのトップシーズンになんとか釣果を上げるべく、今日も今日とて荒川に通うほかに術はない。だが毎度の河口近くは連敗続きなので、ここは一つ気分転換、久々に左近川水門に入ることにした。 川は、ここのところの雨続きで、白っぽく濁っている。ちょうど潮が下げ始めたところで、護岸はまだ水中に沈んでいる。そこを水門の角から下っていった。 着いた頃にはまだ残っていた明りが、すっかり暮れきってしまっても、あたりすらない。まただめかとふてくされ気味で、折り返すきっかけに打ち上げられた流木を選ぶ。 元来た道を徐々に上っていくと、水門の辺りから歓声が聞こえる。何を言っているのかよくわからないが、どうも釣れたような気配だ。やはり水門周りで粘っていればよかった。そう思いながら水門に近づいていった。 そこで声を上げていたのは釣り人ではなく、どうしたわけか川辺に集まっていた高校生らしき集団だった。まったく人騒がせな。しかしせっかく水門まできたのだ。深場ねらいのCD-9にルアーを替えた。 数投したところに二人組みの釣り人が来た。 しかしこれは吉兆だ。そう自分に言い聞かせて投げていると、その10分後にくんくんとあたりが。さらにその10分後にも。しかし乗らない。 20時になった。腹も減った。奥さんだって待ってるだろう。後で聞いたら、まだスロットをやっている最中だったのだが。あたりがあったということで、とりあえず今日は良しとしようか。そんな諦めムードを漂わせながら、下手に投げたルアーを巻き寄せた。すると、これまでいくら沈めても根がかりすることのなかったフックが、何かに引っかかった。それがさらに引くと動くのだ。ああっ!魚だ。竿を倒しながら、リールを巻く。駄々をこねる子が引きづられるようにして寄ってくる。来た、来た、来た。護岸際まで寄せてきた。 すると、これまでたいして暴れなかった魚が、突如足元に突っ込んだ。それを力任せに引っ張り上げる。夜目に映える白い魚体が、水面で踊る。それほど大きくないように思えた。しかし重い。40〜50cmか。喜びにぼうっとしている間に、また下へ下へと突っ込んでいく。竿先が水面を突き、ドラグが出る勢いである。これをまた引き上げる。また突っ込まれ、それを引き上げる。抜こうか、でもドラグが滑っているし、手でかけようか。逡巡している間にまた潜ろうとする。それを一度は引き上げたが、また突っ込まれた。いくらなんでもまずいと思ったときには、すでに糸は切れていた。時計を見ると20:10、下げ5分。CD-9のレッドヘッドと共に魚は消えた。ひざの力が抜け、そして、崩れ落ちた。 そんなに何度も突っ込まなくてもよいではないか。あまりにも非人道的だ、魚とは言え。魚同士の問題に手出しをしたのは、私が正義だからだ。つべこべ言うな。とにかく今回のことは許せなーい。ほーふくだ、ほーふく。 でも我が家から至近の左近川水門でも釣れることがわかったし、季節も良くなるし。これから先が楽しみだよ、釣りは。 |
result
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No-Fish |
photo
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なし |