【春雨じゃ濡れて荒川】

date

2002/03/31(sun) 中潮

point
葛西(荒川河口)
report

 うららかな春の日差しがふりそそぎ、心も浮き立つ。そろそろ竿を出してみるかな。本年初のシーバス釣行だ。

 向かったのは荒川河口。何も根拠はないのだが、この時期とかく話題のバチ抜けが起きそうに思えたのが、河口と人口渚の間の水路だったのだ。

 久方ぶりの荒川は、濁った潮がゆっくりと上げている。空にはどんよりと、垂れ落ちそうな雲がかかっている。フリースを羽織っているだけで汗ばむ陽気の中、竿を振る。

 残念ながらバチは泳いでいない。時折、小魚の群れが波紋を広げる中、バイブレーションを引いていると後ろから声をかけられた。
 「今日の満潮、何時か知ってますか?」
行き当たりばったりの釣りをしている人間に聞くような質問ではない。自信を持って知らないと答えると、その人は去っていった。

 さてと、では続きを。ああっ、根掛かってる!本年、初ロスト。みんな、釣り人に声をかけるときはリトリーブが終わってからにしようね。

 ルアーを結びなおして、気も取り直す。そうこうしている間に、ぽつりぽつりと雨粒が落ち始めた。でも初釣行なのに、まだあたりすらない。春雨じゃ、もうちょっと、もうちょっとだけ。往生際悪く釣りを続けていると、視野が閃光に覆われた。つづけて腹に響く轟音が鳴り渡る。あわわ、周りに何もないところで、竿を握ったまま雷だよ。あたふたと片付けをして、自転車まで早足で戻る。雨粒が帽子を叩く。イタッ。雨の割りに痛い。と思ったら、足元に白い氷の粒が転がっている。ひょおぉぉぉ。

 波乱の幕開け。辛すぎやしないか?

result

No-Fish

photo
なし

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