【人を呪わば穴二つ】

date

2006/09/23(sat) 大潮

point
葛西(荒川河口)
report

 5月の連休に陸っぱりで釣果を出した勢いで、'03年以来の葛西オープンを開くことにした。と、思い立ったはいいものの、なかなか人が集まらない。最初は7月にやろうとしていたのだが、「その日は都合が悪い」だの、「俺の予定に合わせろ」だの、うるさい奴がいるのである。しかたなく、その「俺の予定」とやらの連絡を待っている間に、夏が過ぎ、秋風が吹き始めた。音沙汰なし。さては忘れたなと思っていると、ようやく連絡が来た。

 「yoichの都合で候補日を挙げてください」

 kosukosuの奴め。

 なんだかんだで第4回葛西オープンの再アレンジの案内をまわすと、今度はcafeの事務局員、通称部長から異例の格上げ通告が来た。

 「もし参加者が3人以上集まるなら、『大会』にします」

 ここでいう『大会』とは、僕が名を連ねているcafeの年間ポイントを付与されるクラブ内公式試合を意味する。本来は事務局員、通称部長がアレンジして、3人以上の参加者があれば『大会』成立と相成るのだが、ここ2年ほどの間、cafeのメンバーが嫁と娶ったり、子を孕ませたりと忙しかったので、開催されずに来ていたのだ。それでも皆、ようやく盛りが過ぎたのか落ち着きを取り戻し、この4月に久々の大会が開催されたのだ。やれやれ、これでcafeも安泰かと思いきや、それから半年近く経とうというのに、いまだ'06年第2戦の案内が来ない。これもひとえに事務局員、通称部長の不徳といたすところである。挙句の果てに、伝統ある葛西オープンを穴埋めに利用するとは。しかも大会のなかった2年の間、嫁も娶らず、子も孕ましていない(はずの)奴が。

 gakuの奴め。

 だが事情はともあれ大会だとすると、ここでポイント稼ぐ良い機会ではないか。なんてったってホームなのである。確かに過去3回の葛西オープンでは、よそ者に釣られたが、今年は合宿の成果がある。ちょっと、勝っちゃうんじゃないの?

 でも、ちょっと不安は残る。となればせっかくのホーム、地の利を活かしてプラに行ってみちゃったのである。大潮の下げ、朝マズメを狙って家を出る。ポイントは毎度の荒川河口なのだが、いるなー、釣り人が。良さげな所には、必ず人が付いている。だがな、そんな俄かに出向いてあっさり釣れる荒川河口ではないわっ!(ラオウ風)

 しょっちゅう出向いても釣れないとか、そんなことは棚に上げて、とりあえず下流を目指す。すると、常連には優しいのか荒川河口、どうゆう訳か大場所の河口角が空いてるじゃん。ラッキー。浮き立つ気持ちを抑えながらタックルの準備をしていると、あ!こりゃ!目の前にすたすたと割り込む奴がいるではないか。所詮釣りなぞ魚を虐めて遊ぶレジャーなのだから、それを趣味にしている人間にモラルを求めるつもりもないが、それにしても腹が立つ。ええい、そこのぬるぬるで滑って転べ!できれば川に落ちて東京湾に流されてしまえ!

 しかたがないので、その少し上手で釣りを始める。さすがに大潮の下げだけあって、あっという間にルアーが流されていく。ボラは活性が高くよく跳ねるが、肝心のシーバスの魚信はない。その内、マナー知らずが魚を釣ることも転ぶこともなく、当然川に落ちることもなく退いたので、叩かれた後の角に入った。だが、それまで攻めていたポイントとたいして離れていないのだから、当たり前っちゃ当たり前なのだが、ここでも手応えがない。そんなことをしていると、通りがかりの釣り人が気さくに声をかけてきた。やな奴もいれば感じのいい人もいるなと思いながら、ふと視線を落とすと、あれ?サンダル?いや、この際、百歩譲ってサンダルはありとしよう。しかし、なぜ?なぜ靴下を履いたままなのか!?濡れて冷たそう。不思議。話をしていても、ついつい足元が気になってしかたがない。

 結局この後も河口角は鳴かず飛ばず、周りの釣り人にも魚信がない様子だった。陽も高くなってきたので、諦め半分、ここは一つ普段あまり行かない臨海公園のほうに行ってみようと角を回ったときのことだった。ずるうっ。転んだ。ウェーダーのフェルトを過信していた。でも、川に落ちなくて良かったよ。やっぱり、人を恨むもんじゃないな。

 あ、でもさ、これで不幸にあったから、葛西オープンで釣れちゃうかも...

result

No-Fish

photo
なし

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